ホーム>インフォメーション>きものを美しく装う「きもの百首」その5
インフォメーション

きものを美しく装う「きもの百首」その5

紐の位置 長ききものに位置高く

           短ききもの 位置低くする

 

洋服の場合、その人に合う適正サイズというものがあります。

サイズが合わなければ、当然着づらかったり着れなかったりしますが、

きものの場合、こと身丈についてはたとえ寸法が合ってなくても、

腰紐の位置を変えるだけで、着られるようになります。

その理由は「おはしょり」の存在です。

おはしょりとは、きものを着たときに帯の下に出来る布の重なった部分。

女物のきものは身長と同じくらいの丈があるので、

そのまま着たのでは長すぎて引きずられてしまう。

そこで、きものを裾が床に付かない位置までたくし上げ、

腰紐で固定して余った部分を下に下ろすと、おはしょりになるわけです。

洋服と違い、丈の長いきものは着るときに腰紐の位置決めをして、

初めてその人の着丈が決まります。

当然、その位置は自由に変えられる。

だから長い着物は腰紐の位置を高くしておはしょりを短くし、

短い場合は低くしておはしょりを長くすることが可能なわけです。 

もちろん、いくらでも調整出来るわけではなく、身長差が10センチを

超えると物理的に無理だし、またキレイに着るには

相当なコツと慣れが必要です。

長い年月のなかで形づくられたきものは、

そのすべてに意味があり、理由があります。

何でこんなに長いの?着づらいだけじゃん。

そう思いますよね。

 何でおはしょりはあるのか。

その理由は、次回。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.ayashou-kimono.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/453

コメントする