地色替え
コレ、直りますか?しみ抜き加工事例⑥地色替え
事例⑥ 地色替え (田奈町 S様)
訪問着の地色替えの加工です。
若い頃のきもので、これから先着られる色目にしたい、とのご要望です。
きものの染め替えというと、今迄は色を抜いて別のモノに染めるか、
柄の部分を防染して地色に色掛けするかの、どちらかでした。
ただこれらの方法では、柄を残すことは不可能だし、残せたとしても
元色より濃い色に染めざるおえませんでした。
それが最近になり、元柄を残したままどんな色にも自由に染め替えが出来るという
まさに画期的な染色法が開発されたのです。
これは染料に特殊な糊を混ぜることにより、抜染と同時に染色も行ってしまうもので
元色に係わらず、どんな色にも染めることが可能です。従来は出来なかった濃い色から
薄い色に染めることも可能で、例えば黒留袖を色留袖に染め替えるなんてことも出来ます。
尚、加工法は丸染めではなく、仕立て直しが伴う染色加工となります。
今回の要望は、これから先も着られるような落ち着いた色目に染め替えたいということで、
柄中の一色のベージュ系に染め替えてみることにしました。
はたしてどんな染め上がりになるか。
乞うご期待です。