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きもの DE 短歌 その29

留袖は 比翼仕立に本襲 いずれとりても まちがいでなし

黒留袖は比翼仕立てと言って、羽二重

で衿や袖、裾周りに別布を付ける仕立

形が一般的で、色留袖も礼装に用いる

場合は比翼仕立てにします。

 

しかし本来は羽二重で仕立てた着物を

重ね(襲)て着ていました。

慶事を重ねる意味とも言われますが、

その根底には宮中衣装の十二単の美的

感覚、つまり衣襲ねを貴ぶ意識がその

後も受け継がれていたようです。

 

因みにその襲ねが生まれた理由は、

宮中での見栄の張り合いだったとか。

20枚重ね着の猛者もいたそうです。

 

で、その比翼の付いてない留袖、タン

の底から見つかって、そのまま着ら

るかの問いに、比翼が無いと礼装で

はないからダメと答えるサイトがあ

ますが、そんなことはありません。

 

礼装かどうかは紋の数で決まるので、

比翼の有無は関係ありません。

 

袖や裾の比翼は本来見せるものでは

ないので、白の重ね衿だけ付ければ

十分着ることは可能です。

 

ホント、ネットってやーねー。